ABA-CL7 アコードユーロRまとめ


3年9ヶ月、48,000km乗った感想。いやー、短いな。時間も距離も。なんで買い換えたんだろうね。以下は素人的まとめ。僕は大変運転が下手なので参考にならないかもしれません。

  • MT初心者でも乗りやすい

クラッチは軽いし、K20Aは下からそれなりのトルクが出ているし、軽量フライホイールが入っていると言っても回転がものすごく急激に落ちるわけでもないので、大変に乗りやすいMT車両だった。シフトレバーを各ゲートにすぱりと収めていくときのフィーリングも良好。ただしあたたまるまではゴリゴリ。

  • それなりにスポーティーかつコンフォート

乗り心地は硬すぎず、やわらかすぎず。ただし後席はその限りでない模様。段差を軽くいなし、地面にべたりと貼りつくのは素晴らしい! コーナーでは適度にロールするが、ドライバーとしてはセミバケのレカロと相まって不快感はない。リアの接地感は高く、後述のLSDのおかげでさらに仕事をする。さらには停止時にエンジンがかかっているのかわからないほど(言い過ぎか)静かな車内。大変に静か。ただし、工場出荷時に履いているポテンザR050Aはロードノイズが結構大きい。途中で履き替えたS001はそんなことないけれど。

  • ハンドリング

基本的には弱アンダーで、限界はかなり高い。巨体に似合わず鼻先は軽い。また、前輪に荷重をかけて曲がろうとしても、タックインは発生しない。これはLSDのせいか。コーナリング中にアクセルを踏み込むことでトルセン式LSDが作動し、巻き込むように曲がることができる。急にオーバー気味になったりするときもあるが、四輪のグリップ感と安心感、ステアリングの感触は中々。ただし、ステアリング中立域にほんのちょっとだけ遊びがあるのが気に入らない。まあクイックではあるのだが。

  • 素晴らしいK20Aエンジン

これはほんとうに素晴らしい。2,000rpmから1,390kgのボデイには十分な実用的なトルクが発生し、3,000rpmでほぼ最大トルク。5,800rpmくらいからハイカムに切り替わり、9,000rpmまで一気に吹け上がる。レーシーな音と背中が貼りつくようなGによって気分は最高潮。2速から3,4,とハイカムキープでシフトアップしていくと速度はあっという間に……。ただしエンジン・排気音の取り入れはあまり意識されていない。車内の遮音の方が優先されている印象。

  • 高い剛性

みしりとも言わない。結局ここだと思う。この高剛性シャシー、ボデイがあるから、このエンジンとサスペンション、タイヤの組み合わせが成立している。

  • ここがよくない

でかすぎるボディ。アコードの車格を考えると致し方ないが、全長4,680mmというのは大き過ぎ。持て余すレベルですらある。長いノーズと長いリアデッキにはいつもハラハラさせられた。逆に幅1,760mmというのはデビュー当時(02年)ならともかく、今日日となっては普通であり、許容範囲だろう。
プアすぎるブレーキ。この車の得意とする中〜高速域に必要なブレーキは装備されていない。あまりにも貧弱で、ストッピングパワーが不足している。エンジンブレーキと合わさって最低限、という程度。ちゃんと走るなら「いいもの」に変える必要があるかと。
センターコンソールの許容度があまりにも低いこと。MOPのホンダインターナビ以外は力技を使わないとインストール出来ないのはいかがなものかと。僕は小物を入れを潰して1DINオーディオを入れ、ダッシュボードにミニゴリラ置いてたけれども。
あとデザイン。リア回りのカッコ悪さは異常。この車は斜め後ろからテールをあまりに映さないようなアングルが一番かっこよく見える。ただし押し出しの効くフェイスは威嚇効果があるらしく、結構道を譲ってくれる。どうでもいいことだが。

  • で、結局どうなのよ

FFスポーティーセダンとしてはかなりレベルが高いと思う。反応性の高いエンジンとステアリング、高いボディ剛性と懐の深いサス。これだけで十分に満足できる。ちょっと前のHONDAはこんなにいい車を作れたのになあ、とCR-Zを乗って僕はちょっとがっかりしたのを今でも憶えている。