九州ドライブ6日目

地獄の一日のはじまり。
多分、5時過ぎに起床。体に溜まった疲れが取れないまま走りだす。なぜこんな苦行をしているのか。答えは自分自身の中にしかないが、僕にはわからない。きっとマゾなのだろう。それかものすごいものぐさが高じて休憩を怠っているかのどちらか。
八女市をスタートして、大川市街から佐賀市街へ。コロプラで適当に位置登録を済ませると、鳥栖方面へR34を直進。吉野ヶ里遺跡を横目に見ながら、さっさと前に進む。R3に乗り、筑紫野市へ。太宰府天満宮の横を通り、飯塚方向へ。なぜならネットに名高い筑豊を一度見物してみたいと思っていたから。とはいえ、車で通るだけでは何にもわからない。ヒャッハーな地域だと噂ではあるけれど、国道沿いじゃ流石にそうでもないようだ(当たり前だけど)。R201に乗って、行橋に出る。それからR10で小倉へ。
関門海峡大橋を外から見物して、九州を振り返る。まあ、はじめてだったので広さがよくわからずに無茶苦茶なルートを組んだ割には楽しかったかな。今度はもっとゆとりを持って、といつも思うことをまた考える。まあ阿蘇あたりは心残りが多いから次はそこだなぁ。
次からは帰路。
門司港ICで高速に乗るが、下関ICで降りる車で左車線が異様に渋滞している始末。GWパワー恐るべし。そのまま直進して、山口JCTは山陽方面へ。赤穂ICの手前あたりから徐々に道が混み始めてうんざりするような渋滞が始まった。これはじめて経験するから本当に辛かった。しかもすげー疲れていたので眠くて仕方がなかった。何とか乗り切って山陽姫路西ICで高速を降り、姫路BP、加古川BP、第二神明ときて須磨ICでまた一般道へ。そこからR2を走ってハーバーハイウェイへ乗る。この道は奈良の走り屋に教えてもらったんだけど、結構短縮できた感があってよかった。ただ、ハーバーハイウェイへの道はわかりづらかったけど。ここから阪神高速道路5号線に接続して朝潮橋PAで休憩したときには午後8時過ぎ。しかしまだ走る。少しでも東に進んでおかないと、翌日の渋滞地獄で酷い目に遭う。そうならないためには、夜のうちに動いておくしかないからだ。
阪神高速から西名阪自動車道に乗り、香芝SAで食事休憩。確か豚丼のようなものを食べた記憶があるが、美味しかった。すぐに車に戻って、そのまま名阪国道へ突入。この瞬間から地獄が始まる。僕はこのとき眠くて眠くて仕方がなかったのだが、とにかく前に進んだ。名阪国道のナトリウム灯は道の左右にある、定間隔に配置されている光を何度も何度もパスするうちに、だんだんと左右からの光は手を結び合って、輪のようになり、前に進む度にそれをくぐり抜けていくような感覚がした。この繰り返しが眠気を加速させ、名阪国道という超ハイスピードで流れる道路の中で僕に死を意識させ、スピードを緩めさせた。光のアーチの下を通り抜ける度に、視線が明るい方へと引きずられ、前方へと向け続けることが困難になっていった。このまま運転すると確実に死ぬと思いながらも車を停める所が見つからず、僕は走り続けた。鈴鹿市のガソリンスタンドで五分ほどゆっくりすると、アレほど苛烈で猛烈だった眠気は少し抜けていたので、高速に乗ってPAで休憩するという安全策を選ぶことに。これが安全策ではなかったということが皮肉すぎるのだが。
至近のICがどれも混んでいたので、みえ川越まで下道で進み、そこから東名に乗る。とりあえず東へ進みながら、空いているPAを探すも、だんだん眠気が復活してくる。刈谷、美合、赤塚、新城、浜名湖、どれも一杯。入れない、入れない、入れない。眠気は前に進むにつれて増していく。高速道路を速度ぎりぎりの低速で走りながら、意識を前に保ちつつ、なんとか車線に車体をおさめながら進む。三方原PAにたどり着くと、運良くあいていた一角に滑りこませることに成功。日付が変わる手前で、何とか就寝。意識が途切れたまま、車が誰かにぶつかって死ぬというようなことにならなくて本当に良かった。こんな無理はもうしないと誓った一日でした。いやほんとひどい。
運転時間17h15m、走行距離993.9km、燃費16km/l