「ノーサンガー・アビー」ジェイン・オースティン/筑摩書房

ノーサンガー・アビー (ちくま文庫)

ノーサンガー・アビー (ちくま文庫)

★★★
サブタイトルに「ああ勘違い」とでもつけとけば完璧。
オースティンにしてはひねりの無いストーリーではあるものの、ぴしりと決まった人物描写の妙は若い頃から変わらず、本当に素晴らしい。主人公のキャサリンですらひどい妄想癖に冒されており、イザベラやジョンなどの主要人物は残らず気違い的なキャラ付け担っている中、ティルニー姉妹だけは常識人に描かれているのが逆に滑稽で笑える。
記憶が確かなら、若干エマに似てるなという気はした。主人公の女性が教育されるところなどは特に。