「塩の街」有川浩/角川書店

塩の街 (角川文庫)

塩の街 (角川文庫)

★★★
宇宙から塩の塊が落下してきてから、人間が塩化してしまうという症状が蔓延し、人口は急速に減少、政治経済活動も混乱に陥った。そんな中で一人の少女と、一人の男が生きていく姿を描くということで、エマージェンシー下での吊り橋効果における恋愛物語のというのは「空の中」「海の底」で踏襲されている通り。
初めの二章までを読んで、なんだデビュー作だからなのかずいぶん作風が違うなと思っていたら、自衛隊が出てきた時点で完全に有川浩だった。どこからどう見ても有川浩だった。この人は入江みたいなキャラが好きだなぁ、というか必ず出すなぁ。