「イタリア広場」アントニオ・タブッキ/白水社

イタリア広場

イタリア広場

★★★
読み終えたのを忘れていた。「供述によるとペレイラは……」「ダマセーノ・モンテイロの失われた首」が好きな僕としては、ちょっとイマイチかなという気はするが、タブッキ色は多分に出ていたので、「インド夜想曲」が好きな人にはオススメできる一冊。
ガリバルドの生と死をめぐって、その一家の歴史を書いていく小説。時代としてはイタリア王国成立前後から第二次世界大戦後。構成としては取っ掛かりがちょっとわかりにくいので、そこで挫折しそうな人はいるが、祖父の名前を与えられたり、名前の交換をしたりと、そういうところからするすると入っていけるはず。