「友達100人できるかな」(1) とよ田みのる/講談社

友達100人できるかな(1) (アフタヌーンKC)

友達100人できるかな(1) (アフタヌーンKC)

豪腕・とよ田みのるの最新刊。「FLIP-FLAP」は「超」がつくほどの傑作だったことは言うまでもないことであるが、しつこく書いておく。読んでいない人は今すぐ買いに行ったほうがいい。
ある日、主人公の直行は妻の出産を控えていたが、地球にやってきた宇宙人から「愛の存在を証明するために、友達を百人作らないと地球を滅亡させる」と脅されて、過去のパラレルワールドへ引き戻される。小学生に戻った直行は、この時代で友達を百人つくるべく奔走するが……。
大人の精神を持って子どもの頃の自分に戻った場合、一体どういう行動をとる(とれる)だろうか? と考えると、この漫画のとおりなんだよなぁ、とウンウン頷いてしまう。「大人」と「子ども」の間に存在するギャップ、大人だからこそわかること、子どもにしかわからないこと、この二つを行き来しながら人間関係を再構築していくお話。導入部分が滅茶苦茶強引で、はっきり言って「ええええ」って感じではあるものの、作者が読ませたいポイントはきっちりと描かれているので全体としては気にならない。「ラブロマ」が楽しく読めた人には相変わらずの面白さ、のはず。