新入社員がやってくる季節になった

うちの会社にはゲスなところがあって、とにかく人を論評するのが大好きで、新しく事業所にやってきた人間や新入社員などは、頻繁にその槍玉にあがる。聞いていてうんざりするのは、その論評を同じ部署の人間はおろか、全く関係のない部署の人間まで共有していると言うことで、お前ら人の評価する前に仕事しろよ、と言いたくなるのだが言えない。大体、他人を貶すということは自分も貶されているということなのだから、それは少し気分が悪いので、僕はできるだけ他人を褒めるようにしている。自分にないところを探して、そこを褒めればいいのだから楽な話であって、しかもそれというのは打算的な思考の結果であったとしても、よくよく考えると正しい評価のように思えてくるのだから、自分にとっては気分が良い。他人をああだこうだと言って気分がよくなる人間はそういないだろう。ただし、やはりそれは見識の差というものもあって、その肯定的評価を発した僕に対して見る目がないとか言われたりはするかもしれない。本当は自分の評価なんて気にしていたら生きていけないのだが、人間は他人の評価が全てなのだから、そこは上手く自分をだまして折り合いをつけなくてはいけないのが面倒だ。