レッドクリフpart1

なんか久々に映画タグ使った。それはさておき、この映画忘れちゃいけないのはpart1だってことです。よって、赤壁の戦い寸前までで終わりです。緒戦の水軍戦もやってない段階だったかな。夏侯儁(とあと一人いたけど忘れた)という曹操の武将が周瑜甘興(甘寧)・諸葛亮関羽張飛趙雲フルボッコされて終わりという……。約三時間引っ張りまくった挙句に「つづく」ってのは三国志興味ない人にはきつい気が。もっとも、そんな人はこの映画を見ないだろうけれど。
軽い三国志ヲタ的に見れば、劉備陣営に対する過大評価ぶりがすさまじい。特に趙雲は見せ場多すぎるくらい。関羽張飛より目立ってた。長坂破一騎駆けもきっちりやったし、ラストの前哨戦ではアクロバット的な殺陣でもって縦横無尽の活躍ぶり。関羽の自分を恃んだ戦い方や、張飛の力任せなそれよりも、アクション映画してました。劉備は無難な描かれ方だったかと。ただ、「わらじを編むしかできない野郎だ!」みたいな悪口が作中で平気で言われるので、「なんでわらじなの?」と思う人は三国志の予州をする必要がある気がする。あと、金城武諸葛亮は本当にかっこよくて、すげえ似合ってるのでこれのために金を払う価値はあると思う。特に序盤の新野撤退戦の指揮をしているところは本当に格好いい。最近のコーエー三国志(SLGのね)の顔グラにも引けをとらないイケメンぶり。あと、張飛はいいとしても、関羽は痩せた朝青龍みたいな顔なのがいただけないけれども……。
周瑜小喬はまあどうでもいいというか、林志玲(リン・チーリン)は本当に可愛くてしゃべり方とかマジでたまらん上にベッドシーンとか悶々とするレベルなのだけれども、それより何より孫権中村獅童甘興が印象的過ぎる。もっとも、自分としては孫権はいい印象で、甘興はあんまり良くない印象でしたが。孫権役の張震(チャン・チェン)は神経質そうでいて、怜悧さと覇気を秘めた顔と演技は中々良かった。甘興甘寧がモデルらしい(覇)けれども、なんか事情あるんですかね。説明聞いた気がするけれど忘れた。中村獅童のちょっとあごを引いて睨み付ける演技がクドい……。あ、孫尚香は可愛い。三国無双の孫尚香たんのほうが好きだけどね!
僕が最高に不満だったのは、曹操がちょっと間抜けな「悪」として描かれていること。諸葛亮周瑜が俳優のビジュアルからして若くて精悍であるのに対して、曹操はちょっと間抜けなオッサンといった風貌。しかも小喬への思いが高じてパラノイア状態に陥っており、女のために戦争をするような独善的な小人物的な描かれ方をされているのはなんとも……。毛沢東だって曹操を評価したんだから、もっと曹操はかっこよく描かれるべきじゃないかなと思った。なーんか、安い悪者なんだよな。負けフラグがビンビンだし。あと、曹操軍への描写が少ないので、この映画の中における悪とか恐怖といったものを背負ってるのはこの間抜けなオッサン一人になってしまってる。賈クとかもっと前面に出ても良かったような。
―――とまぁ、だらだらと色々書いてきましたが、面白いとは思います。三国志好きなら色々話の種になるし、小ネタもそこそこ入ってるので。ただ、Part2が来年の4月なので、あんまり興味なければDVD出るまで待って、Part2は劇場で見る、でもいい気がするなぁ。