「流れ星が消えないうちに」橋本紡/新潮社

流れ星が消えないうちに (新潮文庫)

流れ星が消えないうちに (新潮文庫)


肌に合わない。この人の小説を絶賛してるネットの知り合いがいた気がするのでモノは試しと読んでみたのだけれども、文章の流れが合わないのが致命的に引っかかる。理解できないとかだったらいいんだけれど、いきなり場面変えたり、唐突に回想してみせたり。正直なところ、半分の尺で十分だと思った。「半分の月〜」とかはもっと面白いんだろう、きっと。
ところで、この作者はラノベっぽいのと文学的なものの2種類を書くとか解説してるサイトというかブログ?があったのだが、文学的なるものが何を指すのかが非常に曖昧なのではあるものの、自分の考える意味での文学的なものは感じられなかった。というか、作者もそんなもん指向してないと思う。
あと何と言うか、文が安いんだよな……。うーん。小説のお話のことについてはあんまり書く気も起きない。お父さんが家出する意味がわからんかった。それだったら奈緒子と巧と加地のことについてもっと掘り下げた方が個人的な好みには近くなったと思う。まぁ、あくまで個人的な趣味なので、小説構成としては必要だったんだろう。しかし、死という絶対性(笑)なんて安直な言葉で逃げないで欲しかったなぁ。