「へうげもの」(6) 山田芳裕/講談社

へうげもの(6) (モーニング KC)

へうげもの(6) (モーニング KC)

茶入れの蓋の傷を見せ付けるシーンが最高でした。
この漫画は何がすごいって、史実とフィクションの垣根を取り払って、その二つが物語世界の中で完全に溶け合っている上に、極度にデフォルメされているかのように感じる人物であっても、その描写に関しては神経質なまでに繊細で不足がないところ。インパクトだけが先行しがちなのだけれども、展開に対する意外度が低いのは作者の力量によるところで、お手本みたいな漫画だと思う。