「スケルトン イン ザ クローゼット」岩本ナオ/小学館

スケルトン イン ザ クローゼット (フラワーコミックス)

スケルトン イン ザ クローゼット (フラワーコミックス)

短編集。表題作は「人に見せたくない子」である兄弟と従妹の話。ふとしたことから、自分と他者との関係を見直し、少し優しくなっていく。その過程がすごくあたたかい。

「人間は、どんなとき最も感動するか知ってる?」
「人間らしさに出会ったときよ」

漫画を描いている弟に対して編集者が言った台詞だが、多分これって作者本人が言われたんだろうな、と思う。これを100%の真理として賛同する気はないけれども、確かにそのとーりではあると思う。人間らしさというのは、人間が他者に対して一番求めているものであり、巡り合わせが悪ければ得難いものであるからこそ、漫画や小説、映画などの中で「人間性」を目の当たりにすると涙するのだとは思う。
ビートルズの話は若書きな感じが出すぎてて困ったけど、まああれはあれでありか。