「アメリカの夜」阿部和重/講談社文庫

真正面から「ブンガク」しているだけあって、嫌悪感を持つ人もいるかもしれないが、これが結構面白かったりするのは、僕が(世間的には)「若い」からなのだろう(別に若くなくたって十分面白い)。「自分だけはなんだかんだあっても結局成功する気がしている(それも無根拠な自信のせいで)」という人にはすごく薦めたい本。……テーマはそれが本筋かと言うと、微妙に違うからあまり過大に期待してはいけない。